これは、長女ほほの話である。
それまで仕事仕事で超多忙であった長女のほほが、上記3つの大切さにようやく気がついてから、本格的な妊活が始まった。
それまでは「子供子供」と口で言っては見ても、どこか現実感がなく、仕事を優先していたらいつの間にか40歳になっていた。
40歳の夏に重い腰を上げて産婦人科に行き、そこで子宮のど真ん中にあるポリープが自然妊娠を阻害していることが分かり、同年の冬に手術をするに至ったのである。
手術を終えてからの長女は、それまでのように仕事をこなすことができなくなった。
そこで、その時までしていた仕事を整理してみる。
このように書くと、これでも休みがほとんどない状況で、講師の仕事をしている関係で家にいる時間もほとんど予習や授業作りに費やしていたわけだが、
更にその半年前は、家庭教師は毎日入れていたし、その一年前は講師やカウンセラー、家庭教師をする傍らで介護の夜勤専従の仕事までしていた。
夜勤明けで家庭教師やカウンセリングの仕事が入ったり、夜勤前に介護講師をしたりすることもあった。
講師やカウンセラーの仕事が安定してくると、介護の仕事からは卒業して上記(青線内)の仕事量に落ち着いたわけだが、それでもゆっくり「妊活」するには厳しいスケジュールであろう。
なぜ、そんなに自分を追い詰めて働いていたのか。
自分に自信がなかった故である。
働いていない時間が気が狂いそうなほど辛く、「自分はもっと頑張らないとだめなんだ。」という気持ちになってしまうので、働いていた方が精神的には楽なのである。
しかし、体は悲鳴を上げていた。
その結果が「子宮内ポリープ」なのであろう。
心のどこかで妊娠を避けていたから、体の症状として現れていたのだろう。
娘は少しずつ、仕事の整理をしていった。
最初は勇気がいることであったが、仕事がない時間は自分を癒すことに決めて、少しずつ、その生活に慣れていった。
子宮内ポリープの手術はうまく行き、翌年の春から本格的に産婦人科の指導のもと、妊活を始めたのである。