自分軸で生きる基本マインド
対人援助職の方は、心優しい人が多く、常に他者の期待に沿いたいという気持ちで動いています。無意識に自分が相手からの感謝の言葉や、尊敬の眼差しなどを求めて行動しているので、いざ自分が動けなくなった時に「自分は人に迷惑をかけている」「自分は役に立たない人間だ。」と、無力感に苛まれることがあるのです。
他者評価目線で生きるのではなく、主語を「自分」にしませんか?
「私がやらなければこの仕事は終わらない。」という「〜ねば思考」を手放しませんか?
そうは言っても、自分が周りの役に立っているという実感が、今までの自分の「生きる源」だったので、急に変えるのは難しいのです。
そこで、「視点」を大きく持ってみます。
もし、今日あなたが疲れていて、その仕事が終わらないのであれば、誰かにお願いしても良いですし、明日にその仕事をまわしても良いのです。
「自分がやらないといけない」仕事は、本当に今自分がやらなくてはいけないのでしょうか?誰かに「やってくれて助かったよ。」と言われたいだけではないですか?
いつも頑張っているあなたのことを見ている人はたくさんいるので、その人たちは本当はあなたの役に立てることがあれば、喜んで仕事を変わってくれるかもしれません。
あなたが疲れて、病気になってしまったり、イライラしてしまったりすることを、誰も望んでいないのです。
「これだけ仕事があるけれど、7割くらいできたから私は偉い!後は誰かにお願いしようかな。それが難しいなら、明日やろうかな。まずは休息をとって自分の疲れを回復させよう。」
出来なかったことに目を向けるのではなく、「出来たところに目を向けて」自分を褒めてあげます。
「なんで出来ないんだろう・・・私はだめな人間なのかも・・・」そう思うのは、他者目線で生きている証拠です。人と比べる必要は全くありません。
他者目線で生きている人の多くは、小さい頃から周りの大人に誰かと比べられながら生きてきた人が多いです。
兄弟や親戚の子、学校の優秀な子と比べて劣っていると親に言われたり、逆に「常に運動も勉強も一番」だったからこそ、一番の自分でないと親に愛されないと思ったり。(私は後者の典型でした。)
そんな過去があっても「過去は変えられません!!!」その経験を活かして「未来をどうしていくか。」と考えることが、自分主体で生きる大きなターニングポイントとなります。
過去は変えられないことを受け入れるだけでも、楽になるものですが、更に「過去の事実に対する解釈を変えていく」ことで、未来へ向かう自分の原動力にすることが出来ます。
私の場合は、頑張っても頑張っても介護の仕事がうまく行かなかった理由は、「本当の自分を生きていなかったからだ。むしろ、自分が本当の自分を知って愛して満たす方法を調べて実践して、自らが同じように悩む介護職の役に立つ仕事をしよう。」と、うまく行かなかった自分に感謝するようになってから、未来に向かって自分の好きなことをできるようになりました。
今の私は、「心からワクワクして、本来あるはずの姿に向かって努力」して未来に向かって行動しています。大変な苦労も伴いますし、うまくいかない時期もありますが、「自分が心からやりたいと思う」ことに対するチャレンジであるため、「うまくいかないことですら自分の糧」と思い、何度も何度も立ち直って、修正することが出来ています。
大切なのは「自分がどうしたいのか」「自分がどうなりたいのか」です。
「誰かに認められるために行動をする。」「誰かのありがとうが欲しくて行動する。」ことをやめると、自然に自分が満たされていき、結果的に「誰かの役に立てる自分」になることが出来るようになります。
対人援助職の方は、自分の心の器の中にあるエネルギーが空っぽになるまで、誰かにエネルギーを注ぎ続ける方が多いというのが、介護現場にいたころの私の印象です。
そして動けなくなってしまっても、「自己管理が出来ていない。」と言われてしまうことが多々あります。
自分の心と体の声を聞いて、無理なしんどい生き方を手放して、自分を大切にして生きていきましょう。