健康を維持する正しい体の使い方3つ

全ての病気は、体を正しく使わないことから発生するとも言われています。

呼吸の方法や姿勢を見直してみましょう。

 

・鼻呼吸をする。

・正しい姿勢で歩く。

・体と対話する。

 

 

鼻呼吸をする

 

→本来、呼吸は鼻でするものです。鼻腔で外の空気を加湿し、フィルターを通して雑菌やアレルゲンなどをろ過することが出来ます。体を必要以上に冷やさなくなります。

よく噛んで食べたり、口の周りの筋肉を鍛える体操をすることで、舌が本来の位置に戻り、自然と鼻呼吸をすることが出来ます。また、横向き、うつ伏せで寝ることで口呼吸となりやすいので、出来るだけ仰向けで入眠するようにします。

 

 

正しい姿勢で歩く

 

→頭の重さは、一般的に自分の体重の約10分の1と言われています。50キロの人であれば、5キロです。その重い頭を脊柱で支えているのですが、姿勢が悪いと首の筋肉で支えることになり、首や肩にコリ・張りが発生します。脳に酸素などを運ぶ血液の流れも悪くなります。その結果、様々な心と体の不調が引き起こされるのです。

 

 

姿勢が悪いと・・・

・肩こり、腰痛が出現する。・頭痛が起きる。

・冷え性になる。

・疲れやすくなる。いつも体がだるい状態になる。

・内臓の働きが悪くなる。

・呼吸が浅くなる。 ・太りやすくなる。

 

正しい姿勢で歩くときのポイントは3つです。

  • 仙骨を立てて背筋を伸ばして歩く。
  • 出す側と同じ側の手を引いて、肩甲骨に刺激を与えながら歩く。
  • ふくらはぎポンプを意識しながら、かかとからつま先を地面につけ蹴り上げて歩く。

 

この時、「笑顔」を意識して歩くことにより、セロトニンが放出されます。セロトニンは姿勢の保持をする役割も持っています。太陽光の下で歩くとなお良いでしょう。

 

  • 仙骨とは、背骨の一番下にある骨です。猫背だと、仙骨は横向きに位置してしまい、しっかりと立つことが出来ません。手を上に突き出し、思いっきり背伸びをすることで、仙骨を正しい位置に戻します。

 

  • 出す足と反対側の手を出して歩くと、猫背になりがちです。出す足と同じ側の手を引きながら歩くことにより、自然と姿勢が良くなり、前を向いて笑顔で歩くことが出来ます。胸を張る姿勢であるため、呼吸が深くなります。良い酸素を体内に循環させることが出来ます。

 

  • ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれます。ふくらはぎのポンプをよく動かすことにより、全身の血流が良くなります。(血圧・血糖値も正常になります。)筋肉に刺激を与えることで、マイオカインという成長ホルモンが出ます。細胞の修復(アンチエイジング)効果があります。(エコノミー症候群にも効果があります。)

 

また、かかとからつま先まで足裏全てを地面につけることで、全ての反射区が刺激されます。かかとをしっかり付けて歩くことで、骨を刺激し、オステカルシンというホルモンが出て、海馬を活性化し、認知症予防にも繋がります。つま先をしっかり持ち上げて歩くと、転倒予防に繋がります。

 

 

体と対話する

 

→介護現場において、利用者さんのケアを始める前に「今から体を使うからよろしくね〜」などと、自分の体に話しかけることにより、体を使う準備が出来ます。急に体を使うと体がビックリしてしまいます。ケアが終わったら「ありがとう」と伝えて、労ってあげましょう。

 

→エクササイズをする時も同様に、体の特定の部位に声をかけます。「これから、ふくらはぎを鍛えるからよろしくね〜」「終わったよ〜ありがとう〜」体と上手に付き合うことが、健康のポイントです。大事にしてあげれば、必ず応えてくれます。

 

 

Plus1 インナーマッスルを鍛える

 

インナーマッスルは「赤筋」と呼ばれ、持久力を持っています。回遊魚であるマグロの刺身が赤いのはそのためです。反対に、アウターマッスルは「白筋」と呼ばれ、瞬発力を持っています。白身のヒラメは普段海底でジッとしていますが、突然ものすごいスピードで動きます。歩く、姿勢を保つ筋肉は赤筋になります。赤筋を鍛えるときは酸素を必要とします。呼吸を意識したり、話をしながら歩くことで、赤筋を増やします。赤筋は、複合関節運動、すなわち2つ以上の関節を使った動きで更に効果的に鍛えられます。

赤筋を鍛えると、血流が良くなるため冷え症が改善されます。赤筋は1日にして作られません。毎日コツコツ運動することが大切です。